2018年05月24日

お金の使い方指南

 この社会はお金を儲けることが最も良い目標のようになっている。だから本屋さんの店頭にお金の儲け方を指南する本はたくさん出ているが、お金の使い方を指南する本は一冊も見たことがない。
 大企業のお金持ちのあくなき利益追従やお金儲け社会を動かす政治家の不祥事を見るたびに思うことがある。お金持ちをうらやましいと思っている多くの人や、ワシのような貧乏人はちょっと溜飲をさげたりすることもあるのだが、自分がいつも感じていることは、お金儲けの好きな人々はいったいどこまでお金を儲ければ気が済むのだろうかということだ。果てしないのだとすればそれはもう薬物依存症のようなもので、病気というしかない。もし、病気だとするなら医者の治療を受ける必要がある。世界の不幸はこの依存症の患者が治療もせずに、いやそれどころか依存症の患者が自ら医者となって社会をリードしていることだ。お金になれば自分の一族や自分の遺伝子をつなぐ孫の存在に有利な条件となるし、そのお金で多くの人々のための有意義な事業ができるし、社会の中心で活躍することもできる。(やるかどうかは別として) 社会の支配層にもなることができるし、人々の尊敬も集められる。
 だからずぅっとこの儲け続けられる状態を作っていきたい。あるお金持ちの友人がワシに「金持ちが何を考えているか教えてあげようか」と言われたことがある。「うん、おしえて。」というと、「金持ちはね、いつも次の投資先を考えているんだよ」と帰ってきた。
ある意味、もの作りの人のようだ。 “常に次回作を考える” なるほど常にお金を儲けることを考えているわけか。ワシは思い違いをしていた。お金持ちになったらぜいたくして楽しようと思っているのかと思った。そう考えるのはお金を儲けたことのない者だけということが分かった。
 しかし人間にはだれでも避けて通れない問題がある。それは生身の動物だということだ。飯を食ったり、ウンコをしたりしてやがて死んでしまう存在だ。お金を持っていようがいまいがみんな死んでいく、だから依存症の方々は自分の寿命をのばすためにあらゆることにお金をかける。細胞を冷凍保存して再びクローンとして生まれるとか、体をサイボーグにするとか科学の発展によって寿命を延ばすのに期待するとか、いろいろあるらしい。しかし、細胞を培養しようがどうしようがそれはもうすでに本人と呼ぶには無理がある。こういう考えもやはりあくなき利潤を追求する脳と同様なのだろう。結果自分が自分でなくなるならせめて優秀な自分のDNAを残そうと考えるようになるのも頷ける。
 百歩譲って、個人が努力の末、財をなしたこと自体は賞賛すべき部分もあろう。問題なのは大きな企業なり投資家になると、さらに自らの利益を増やすべく国の政治家を動かし、庶民の税金を自分達のために使い、自分は税金を払うのを拒み、利益を懐へ入れる。まさにルール破り。自らの考えで都合よくルールを解釈し、庶民をごまかし、表面ではいい顔をする。貨幣社会においては禁止薬物のように末端価格がどんどん高まるものもあるが、労働力の対価は逆にどんどん安くなっている。我々が毎日手に入れている衣食を生産している東南アジアのある国の人の手間賃は1日で日本円の数十円の人もいるという。そこで働く人たちの労働力には価値がないのか、その人達が作り出した生産物は労賃よりはるかに高い値段で取引されているではないか、フェアトレードなんて言葉もあるがアンフェアなトレードで取引されているならそれは昔の封建時代と同じく、一生懸命働いている庶民の財産を盗んでいるのと変わりないことにならないか?法律的に合法だから何をやってもいいという理屈なのだろう。政治家も国民の生命財産を守るとか言っておきながら実は裏で真逆のことをやっている。国民の財産でなく大企業とお金持ちの財産を守りたいのだろう。最も彼らも国民には違いないけど、タックスヘイブン(租税回避地)というのに多くのお金持ちが関わっていたり、兵器産業に投資していることを見ればよくわかる。どこの国でも指導者と言われる人はみんな同じことをやっている。まさにグローバル経済の時代だ。国と国はいがみ合っているように見えて実は同じ穴のムジナなのだ。どこの国の国民も騙されてはいけない。自分の生命と財産が危ないのは他国によってではなく自国の指導者によってであると、お金儲けをしたい人たちにとって問題なのは地球の資源が有限であるということだろう。そこでより多くの資源を手に入れたいそうしないと自分の利益にならない。だから国民を騙して戦争に駆り出しても自衛という名目で資源の奪い合いをやりたいのだ。土を耕し作物を作り、狩りをして食料とする獲物を手に入れる、こうした生身の人間の生命活動にかかせない仕事をする人からお金でもって収穫物を奪っているとも言えるような行為が合法だということで買っているということになっている。どんなに安く買いたたいても問題にはならない。人々が助け合う人間社会では分業でそれぞれが役割を担い、お金を仲介にして取引が成り立っているのだから、それ自体はなんら問題はない。問題はその仲介をするお金への依存症になってしまった人々の治療法が見つからないことである。隔離病棟も、ワクチンもない伝染病の蔓延状態だ。しかも自ら進んで依存症になろうとする人が後を絶たない。薬物依存症の人は治療を受けても再発率が高いという。麻薬は蔓延したら困る薬物だが金銭欲ほどには蔓延しない。特効薬のない依存症はいったいどうなるのか?神は自分に似せて人間を作った。そして人間によって否定された。人間もまた自分に似せてロボットを作った。やがてロボットによって否定されるだろう。そこまでして人間は何をしたいのだろう。それとも一度走り始めると止められないのが人間の脳だというのか?仮にそうだとしてもお金儲けの他に人間の脳を使う道はないのか。高等動物といわれる人間には自我がある。この自我ってやつが自己中心的な行動を引き起こす。この自分勝手は将来どういう生き方を見つけるんだろう。人間が人間を生み出すためには男女の恋愛から子供の誕生まで長い時間を要する。しかも、生まれた子供を一人前に育てるのにさらに時間がかかる。だから暇つぶしに文化が必要なのだ。だから文化を否定するのは人間の否定につながる。人間が人間を生み出すのには斯様に時間がかかる。人間よりはるかに下等とされるアメーバは2つに分裂すればそのまま同じ個体を生み出す。一体どちらがすごいのか。少子化対策から言えばアメーバのほうが優れているのは間違いない。
 お金持ちがどんなにお金を貯めても死んでいく本人にとってそのお金は無意味なものだ。しかし、あとに残る人にとってはとても意味がある。ここはひとつ、もうけたお金を未来の子孫へ託してはどうか。その場合も自分の子孫にのみ相続させるという矮小な世界観は争いを生み出す元にもなりかねない。そこで地球に生まれ地球の土になる。生きるも死ぬも地球に抱かれて次世代へつなぐ。こう考えれば生きている時の自分の生きざまの結果が後世の人々の役に立つという喜びに打ち震えること疑いなしだ。世の中のお金持ち過ぎの皆様ぜひご一考を!ただし、あの世の存在を信じ、“地獄の沙汰も金次第”と考えてる向きにはご理解頂けない提案かもしれません。
                              
おなら丸

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posted by アニメ制作会社エクラアニマル at 14:34 | Comment(0) | コラム
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